世界情勢

フーシ派が紅海を支配して輸送コストが急騰、世界経済に大損害~中国に漁夫の利

amh
  • イエメン北部を拠点とするイスラム教武装組織フーシ派が紅海の入り口を支配する状況が続く
  • EUやNATOの護衛活動は限定的で、多くの船舶が迂回航路を選択
  • 高騰する輸送コストが世界経済に大きな打撃
  • フーシ派支援のイランと友好関係を持つ中国の船は攻撃リストには含まれず保険料も他国の5分の1。紅海を席巻してロシア産の原油を安く輸入

グローバルな航行の自由への脅威

  • パレスチナを支援を名目に反イスラエルのイデオロギー的な動機で攻撃を開始。
  • しかしながら、紛争が続くイエメンは統治能力のない「失敗国家」でフーシ派の能力は依然として全く損なわれていない
  • ガザ停戦後一時的に攻撃が減少しても湾岸諸国全体をターゲットに紅海支配を継続。新たな兵器技術を開発し「スエズ運河の門番」長期的な活動を意図か

世界経済への打撃

高騰する輸送コスト

  • 2024年世界経済に与えた損失は2000億ドル
  • アジア・欧州間の輸送がアフリカを迂回することで航続距離が6000km(10〜14日程度)増加。上海〜ロッテルダムのコンテナ輸送費は5倍になる
  • 燃料費は1航海あたり100万ドル増加。紅海を通過する保険料は20倍に上昇

攻撃による直接被害

  • 2024年には200隻の船が攻撃対象となり。40隻が損傷

財政的なコスト増

  • エジプトはスエズ運河収入が70億ドル減・経常赤字の1/3にも達する
  • 米・英・EU各国海軍の巡回コスト。アメリカだけで50億ドル
  • イランの支援

国際航路を人質にとった新たなビジネスモデル

  • 「保護料」の名目で通行料を徴収して年間21億ドルを収益として確保
  • これらの収入がイエメン国内での紛争継続や新兵器の調達を支え現状維持をサポート
  • フーシーの収入増が新たなイランの武器購入

中国の優位性が高まる

  • フーシー派後ろ盾のイランと友好関係を保ち紅海での安全が保証
  • 中国船舶は保険料率が0.35%, 米英の2%より大幅に低く、安いロシア産原油を紅海から低コストで輸入
  • 中国船の紅海通過割合は大幅に増加。全体の2割超を占めるほどになっている

西側・国際社会の弱い対応

  • アメリカとの貿易ルートではないことからアメリカの関心が薄く、EUの軍事力は不足し商船の護衛に全く手が回っていない
  • エジプト、サウジ、UAEなどの地域大国はイスラエルを支援していると見られることを避けるため及び腰

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駆け出しブロガー
神奈川県出身、東京都在住
昭和40年代生まれの50代後半
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